2017年8月15日

まくらについて

まくらとは・・・?

“まくら”は眠るときに頭を支えるための用途で使われますが、その一番の機能は”寝姿勢を維持する”ことです。

ヒトは発達して重くなった頭を支えるため、直立時に背骨が連続したS字になるようカーブしています。この姿勢はヒトにとって、筋肉や脊柱(せきちゅう)に最も負担の少ない自然な状態であり、横になった時にも同じ姿勢をとることで、体に負担をかけず快適な睡眠をとることができます。左図のように、顔面の傾きが水平より5〜6度になるようすると、直立時と同じ姿勢をキープすることができます。

また横になったとき、首と敷寝具との間にすきまができますが、このすきまをちょうどよく埋めることも、負担のない寝姿勢を維持するためのポイントとなります。体型により個人差はありますが、人の頸椎(けいつい)カーブの深さは3〜4cm程度が多いといわれています。そのため、まくらは沈みこんだ状態で3〜4cm程度が必要十分な高さなので、市場にあるまくらはそれに比べると高めなものが多い傾向があるといえます。

「まくらを高くして寝る」

心配事がないこと・安心して眠ることを表す言葉として「枕を高くして眠る」という故事があります。これは戦国時代に高い枕を使うことで敵が襲ってきたときにすぐに起き上がることができることより作られた言葉だと考えられています。当時、安心して眠るためにはある程度の高さのあるまくらが良しとされていたことが、慣習として現代まで残った結果、日本では未だに高い枕が使われているのかもしれません。常に敵に襲われるかもしれない状況で寝ている方は別ですが(笑)、現代では”快適な睡眠”のためにまくらを選ぶときには”少し低め”を意識しながら選ぶことをおすすめします。

まくら選びのポイント

「自分の体格にあっているか」「素材・加工による機能性」「利用用途にあったサイズやデザイン」の3つのポイントを考えて選ぶことで、ご自身の求めているまくらをスムーズに見つけることができるはずです。ここではウレタンフォームを素材として使用するまくらについて説明します。

最も重要なポイントは、まくらの高さ・硬さを自身の体格にあわせることです。まず高さが自身の頭にあっているかを確認します。実際に実物で試し寝をしてみることが大切です。更に、現在使っている敷き寝具の硬さを考慮し選ぶことでジャストフィットするまくらを選びやすくなります。一般に、ふとんが硬めの場合には、体が沈みにくいため頭の下の空間が大きくなるので、まくらも高めのものを選びます。ふとんが柔らかめの場合には、逆に体が沈み空間は小さくなるので、枕は低めのものを選びます。

二つ目のポイントは、好みに応じて素材を選ぶということです。たとえば、低反発で沈み包み込まれる感じがいいのか、反発素材で気持ちよく寝返りが打てるものがよいのかは、それぞれの好みによって違います。また硬め・柔らかめの好みも、素材を選ぶ基準となります。その他にもウレタンまくらでは、通気性のある脱膜素材や加工が施されていたり、吸放湿性が含まれていたり、接触冷感でひんやりしたものなど、様々なタイプがあります。

三つ目のポイントは、利用用途に応じたサイズ・形状を選ぶことです。まくらのサイズは一人用が一般的ですが、ダブル用やその間に位置するサイズなど大きさにバリエーションがあります。また用途別のものとしては、一般的な仰向け用だけでなく、横向きやうつ伏せに適したものや、シムスの体位がとりやすく妊婦さんに向いている抱き枕のようなものもあります。

※シムスの体勢…「うつ伏せに寝て片足を曲げる姿勢」または「体の左右どちらかを下にして横になって、上になった方の足を軽く曲げて前に出して寝る姿勢」。妊婦さんにはとても楽な姿勢だといわれ、全身の力が抜けてリラックスでき寝つきがよくなります。